事例

現場が使うデータ分析の環境

不動産・宿泊領域の新規事業会社との取り組みです。同社ではWebの計測データや公開データ、日々の業務で生まれるデータを蓄積していましたが、それぞれが分かれており、改善策や同社の顧客への提案を考える材料にできませんでした。開発支援会社のKDOTは、Web計測、広告、検索のデータを分析用の基盤へ集め、サイトをまたぐ指標の計算規則をそろえました。さらに対話型AI(人工知能)のClaudeからMetabaseのデータを調べられるようにしました。現場担当者は、事業全体から地域や物件、Web上の行動へ確認範囲を絞り、自分の問いに沿って比較条件を変えながら、次の施策や同社の顧客への提案を組み立てられるようになりました。

サービス
データ分析支援 / データ基盤構築
技術領域
クラウド基盤 / データ基盤 / 機械学習・AI / 開発ツール

01

データを改善と提案に使えない

Webサイトの利用状況、市場データ、日々の業務データが別々の場所にあり、全体の変化と改善候補を結び付けられない

Webサイトの利用状況や市場データ、日々の業務データは、それぞれ別の場所にありました。個別の数字を確認するだけでは、事業全体で起きている変化と、見直すべき地域や物件、Web上の行動を結び付けられません。同社には、種類の異なるデータを用途別に分けて集め、全体の状況から改善候補までたどれる分析環境が必要でした。

02

比較できる数字にそろえて品質を確認する

Web上の行動、広告、検索のデータを集約し、指標の計算規則をそろえ、品質を確認してから比較する

KDOTはWeb上の行動、広告、検索のデータをGoogle CloudのBigQueryへ集約しました。BigQueryは、取得元が異なるデータを同じ場所で分析するためのデータ基盤です。集約しただけでは項目や計算方法が異なるため、指標をそのまま比較できません。そこで、データベースを操作するSQLで変換と品質確認を管理できるdbtを使い、各サイトの指標を同じ計算規則へそろえました。必須項目が揃う割合と識別子の重複率も確認し、データがない期間と実績がゼロの期間を区別して表示します。現場担当者は、計測できている範囲を確認したうえで指標を比較できます。

03

全体の変化から改善候補を探す

事業全体の変化を起点に、地域や物件、Web上の行動へ確認範囲を絞り、改善候補を探す

Metabaseは、データをブラウザ上のグラフや表で確認する分析ツールです。公開データと業務データは用途に合わせた別の分析基盤へ取り込みました。Metabaseでは、地域や物件などの事業データと、流入元や検索、フォーム、広告などWeb上の行動に関するデータを用途別の画面から確認できます。現場担当者は事業全体の変化を起点に、期間、サイト、端末、流入元などの条件を切り替え、個別の行動まで確認できます。定期的に見る指標もMetabaseへまとめたため、現場担当者が同じ定義の数字をもとに改善候補を検討できます。

04

現場の問いから次の施策を決める

現場担当者が分析画面で全体の変化を確かめ、対話型AIに問いを投げ、示された観点とデータに現場の知識を重ねて次の施策を決める

定型画面だけでは、現場で生まれるすべての問いに答えられません。KDOTはAIから外部ツールを呼び出す接続の規格であるMCPで、ClaudeからMetabaseのデータを呼び出せるようにし、現場担当者がClaudeから分析できる環境を用意しました。現場担当者はMetabaseで全体の変化を確認した後、地域や物件の条件、Webサイトの流入元や検索行動についてClaudeへ質問できます。Claudeは比較する観点を整理し、問いに関連するデータを示します。その結果に事業の状況や現場の知識を重ね、改善策や同社の顧客への提案を決めるのは現場担当者です。分析結果を技術担当者から受け取るだけでなく、問いを立てるところから次の判断までを現場で進められるようになりました。

この事例に関わるサービス

ほかの事例

  • データ分析支援

    過去実績を提案に生かす分析の仕組み

    広告代理店との取り組みです。同社は過去実績の示唆を次の提案へ反映し、結果をどのように見込んだか、その背景まで提案先のクライアントへ説明できるようになりました。KDOTは案ごとの見込みと判断材料を比較できる仕組みを業務アプリとして実装しました。さらに業務アプリの中核となる処理ロジックと機械学習モデルについて、特許手続きを担う弁理士が技術の新しさや工夫を検討するための資料を作成しました。その後この発明には特許が付与されました。

  • データ基盤構築 / 技術顧問(技術企業向け)

    効果検証の分析処理基盤

    効果検証を提供する分析会社との取り組みです。同社は分析者の人数に比例してしか売上と利益を伸ばせない事業の形を、効果検証をプロダクトとして提供することで変えようとしていました。手法とモデルは同社のまま、社内では作れなかった、データと機械学習の重い推定を製品として動かす部分を開発支援会社のKDOTに任せました。推定を案件ごとの手作業ではなくシステムで回せるようになったことで、同社は人数に比例しない形で売上と利益を伸ばすことを狙えるようになりました。

  • データ基盤構築 / 技術顧問(技術企業向け)

    広告クリエイティブ予測AIの MLOps 基盤

    広告クリエイティブの良し悪しを予測するAIを、自社プロダクトとして提供する企業との取り組みです。同社には推論の精度を評価する基盤がなく、改善が手探りで進み、今のモデルが十分な水準に達しているかを把握しにくい状態でした。開発支援会社のKDOTは、機械学習のモデルを学習からリリースまで継続的に改善する基盤(MLOps基盤)を設計し、同社のエンジニアがそれを自ら実装しました。導入後、同社は実験の計画からデプロイまでを効率よく進められるようになり、新しいモデルの出来を見極めたうえで改善を自分たちの手で続けています。

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