# BIとは

事業に関するデータを集計・分析し、意思決定に活用する取り組みです。BIツールは集計や可視化を支援しますが、指標の定義と更新の管理も必要です。

## BIとは

BI（Business Intelligence）は、事業に関するデータを集計・分析し、意思決定に活用する[取り組み](https://aws.amazon.com/what-is/business-intelligence/)です。例えば、店舗別の売上を月ごとに比較し、売上が落ちた店舗の在庫や販売状況を確認します。BIツールは、そのための表やグラフの作成、データの更新、共有などを支援する製品です。

![データを集計・可視化したBIレポートを人の判断に使う](https://media.marketing.kdotdev-tunnel.org/glossary-bi-e308f475f3ecfd05b4cc42a7d816ddb14bca3365145704cfc2ac88329dc5c00b.png)

データウェアハウスは分析に使うデータを蓄積する場所で、BIツールの接続先の一例です。それに対し、BIはデータを集計・分析して判断に使う活動であり、データウェアハウスが必須というわけではありません。計器盤が車の速度や燃料を示すように、BIの画面も事業の状態を示します。ただし、画面に数字が表示されても原因や次の行動が自動で決まるわけではありません。

## 数字を判断につなげる

例えば、複数店舗の売上を毎月確認する場合、各店舗の販売データを集め、月・店舗・商品ごとに集計します。画面に売上の推移と店舗別の比較を表示すれば、前年より売上が減った店舗を探せます。その後、販売日数や商品の欠品を調べます。営業日が前年より少なければ日数を揃えて比較し、欠品が原因なら在庫の補充計画を再検討します。

このとき、各店舗で数字の意味が異なると、適切に比較できない場合があります。売上高・受注額・入金額を区別し、対象期間や返品の扱いを指標ごとに揃えます。会計上の売上高は適用する会計基準に従います。月初の会議に前月の数字を使うなら、各店舗のデータがいつまでに反映されるかも必要です。

BIツールは、保存済みのデータに接続して[集計や可視化を支援](https://learn.microsoft.com/en-us/power-bi/fundamentals/power-bi-overview)します。集計の元になるデータの取得や形式の統一は、別の処理が必要な場合もあります。表示する前に、数字の定義と更新時刻を利用者が確認できる状態にします。

![複数の利用者がBIレポートとともに指標の定義とデータの最終更新時刻を確認する](https://media.marketing.kdotdev-tunnel.org/glossary-bi-01860903dc24514fb58e09ac601285822d95ead8c797432035d2d7dc7945b428.png)

## 表計算とBIツールはどう使い分けるか

担当者が一度だけ行う試算や、少数のデータを自分で確認する作業なら、使い慣れた表計算を優先できます。複数のグラフや指標を並べた共有画面であるダッシュボードや、定期更新の設定を維持する負担が、その作業には必要ないためです。

一方、複数の部署が同じ指標を定期的に確認し、ファイルごとに集計式や更新日が異なる場合はBIツールを検討します。共通のデータと集計の定義を管理し、必要な画面を共有することで、同じ指標を別々に作る作業を減らせます。ただし、共通の定義を決めずに画面だけ作成しても、数字の不一致が残る場合があります。

両者は二者択一ではありません。例えば、ExcelからPower BIの[共有データモデルに接続](https://learn.microsoft.com/en-us/power-bi/collaborate-share/office-integration/service-connect-power-bi-datasets-excel)し、共通の集計ルールを使いながら個別の集計を行う方法もあります。データモデルはデータの項目や計算方法をまとめたものです。製品ごとの権限や利用条件は確認が必要です。

![BIの共有データモデルにあるデータ項目と計算ルールを、BIレポートと表計算で利用する例](https://media.marketing.kdotdev-tunnel.org/glossary-bi-4351d99b4f0864c5a4a11f2aae1872114e7b24ef7b8c2a1e575c704f24a13641.png)

## 導入後に必要な管理

![BI導入後の管理対象: 元データ・接続先は接続・変換の変更対応、BIレポートはデータ更新の確認・復旧、利用者は閲覧範囲と画面の説明。元データ・接続先からBIレポートへデータ連携し、BIレポートを利用者が閲覧する。矢印は管理手順ではなくデータ利用の流れ](https://media.marketing.kdotdev-tunnel.org/glossary-bi-f8a48df311b0e2412541fc33934515b7aaf9b1c4fd7483aa4fc3541be90c3805.png)

BIツールの費用は利用料だけではありません。閲覧者と画面の作成者の人数を分け、製品の料金と必要な権限を確認します。接続先のデータ基盤で集計や保存に応じた費用が発生する場合は、それも含めて見積もります。元データの接続、指標の定義、画面の作成に加え、担当者が変換規則や接続先の変更を保守します。利用者が画面を理解し、自分の業務に使うための説明も必要です。業務用のデータベースに直接接続する場合は、読み取り専用の権限で代表的な集計を試し、入力などの業務に遅延がないか確認します。影響がある場合は、分析用に複製したデータを使う方法を検討します。

更新が失敗した場合は、古い数字のまま判断しないよう、更新状態の確認と復旧の担当を決めます。顧客情報や従業員の情報を扱う場合は、誰がどの範囲のデータを閲覧できるかも決めます。例えば、各店舗の担当者には自店舗のデータだけを見せる設定があります。権限の仕組みは製品ごとに異なります。Power BIでは、データの行を制限する規則と利用者の割り当てを設定すると、ワークスペースの[閲覧者には制限が適用](https://learn.microsoft.com/en-us/fabric/security/service-admin-row-level-security)されます。レポートをまとめて管理する場所であるワークスペースの管理者・メンバー・共同作成者には適用されません。実際に付与する権限と別の閲覧経路も確認します。

表計算と比較するときは、共有する人数と更新頻度を決め、利用料と接続・画面・権限を保守する作業量を、従来の集計に要する作業量と比べます。まず定期的に判断する業務を1つ選び、必要な数字と担当者を定める方法があります。画面が使われ、データの更新を続けられるかを確認してから、対象を広げます。複数の業務で共通の指標を使う場合は、関係者の間で定義を確認します。
